宮崎駿監督の最新作「君たちはどう生きるか」の2023年7月の公開が発表になりました。
2017年「君たちはどう生きるか」の制作を発表した時に、前回からの引退を撤回しています。
これまで何回も「引退」を宣言してきましてが、毎回撤回をするということを繰り返しています。
そんな宮崎駿監督のやめるやめる詐欺にファンももう慣れた?と思いますが、一体今まで何回引退を宣言してきたのでしょうか?
宮崎駿監督が思わず「引退」と言ってしまうにはどんな理由があるのでしょうか?
宮崎駿の引退回数は何回?
宮崎駿の引退の理由は?
についてみていきます。
宮崎駿の引退回数は何回?
これまで宮崎駿監督は4回とも7回とも言われています。
①カリオストロの城
実は宮崎駿監督が引退を口にしたのはデビュー作となる「ルパン三世 カリオストロの城」の後でした。
この時は思ったほど興行が振るわず、監督生命の危機を感じていました。
制作費が3億円のところ、配給収入1.5億円がだったといいます。
デビュー作なのに精神的に追い込まれていたんでしょうね。
②風の谷のナウシカ
「風の谷のナウシカ」は宮崎駿監督が朝9時~翌日の午前4時まで、土日も休日も休まず仕事をしているのに製作が遅れ、公開1週間前にようやく完成させています。
それだけ根を詰めて仕事をしてきての完成なので、疲労困憊ですよね。
完成からしばらくたって「もう二度と監督はやらない。友達を失うのはもういやだ」(鈴木敏夫著書「天才の思考」(文春新書)より)と言っています。
③もののけ姫
1997年の「もののけ姫」です。
もののけ姫の制作発表で、記者から「次回作は何ですか?」と聞かれ、まだもののけ姫も出来ていない段階なのにカチンと来て、「これが最後だと思ってつくってます」と言っています。
完成記者会見でも「未練があるうちにおさらばしたい」と言っていて、実質引退宣言ということになりました。
④千と千尋の神隠し
しかし、翌年1998年に引退を撤回し、2001年「千と千尋の神隠し」を発表します。
「千と千尋の神隠し」の完成記者会見では「もう長編アニメは無理」と引退を表明します。
「崖の上のポニョ」で最後にするつもりでしたが、「ハウルの動く城」の方が観客動員数が多かったことで、つぎへの意欲を出します。
➄風立ちぬ
2013年「風立ちぬ」を公開し、9月には引退を発表します。
引退記者会見も開いています。
「何度も『辞める』と言って騒ぎを起こしましたが、今回は本気です」と強い決意を語っていますね。
風立ちぬを最後に長編アニメからは手を引くと言っていました。
ところが2017年、鈴木敏夫プロデューサーが宮崎駿監督が長編映画の製作に着手したことを発表し、事実上の引退撤回となります。
2023年7月公開の「君たちはどう生きるか」の完成記者会見でまた「引退する」と言うかもしれませんね。
と、なると今度で6回目になるんでしょうか。
宮崎駿の引退の理由は?
宮崎駿監督が引退するという理由はいくつかあります。
性格がストイック
宮崎駿監督はマンガ家でもあるので、絵コンテなども全て自身が取り組み、麺前のことを全力でやるというストイックな性格です。
一度制作に取り掛かると、その作品に休む間もなく取り組みます。
特に長編作品は「次回があると思ってやっていない」「この作品が完成したら、自分の監督生命が終わってもいい」というくらい全力投球します。
ですので、作品が完成したら、疲労困憊になってしまい「もうやりたくない」となるんですね。
全力疾走でマラソンを走り終えた後はもう二度とやりたくないという気持ちになるのと同じだと思います。
友達を無くす
作品に一生懸命に取り組むがゆえに、周りのスタッフに対しても厳しい意見を言うこともあります。
作品のクオリティをあげるためには、監督という立場で嫌なことも言う場面があり、そういった人間関係を消耗させることにも耐えがたくなっていたようです。
若手育成のため
宮崎駿監督は若手育成のことも考えていると思います。
宮崎駿監督は過去に「僕らが30歳、40歳の時は、やっていいなら、何でもやるぞっと思ってやってきましたが、そういうものを持っているかどうかにかかっていると思います。鈴木さんは門前払いをする人ではありません。ジブリの今後は、いろんな意欲や希望や能力にかかっていると思っています」と言っています。
若い人たちにどんどん出てきてほしいと思っているようですね。
加齢のため
宮崎駿監督は2022年で81歳という年齢です。
81歳で現役でやっているというのもすごいことです。
そろそろゆっくり老後を過ごしたいという気持ちもあるでしょう。
ですが、宮崎駿監督は作品に全身全霊をかけるだけに、いい作品が出来ているのも事実です。
ファンとしてはまたいい作品を作ってほしいという期待もあるのではないでしょうか。
宮崎駿監督自身もほとぼりが冷めると制作意欲が沸いてきてしまうのではないでしょうか。